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ChatGPTの一時チャットを「下書き専用」にする:履歴を残さず定型を使う8分手順

ChatGPTのTemporary Chatは、開始時に既存のカスタム指示・メモリ・プラグインを使うかを選べるようになりました。営業・人事・企画が、履歴を増やさずに定型の下書きを作るための、入力を一般化する方法と保存前の確認手順を解説します。

INPUT
一般化した依頼文・出力の型
OUTPUT
履歴に残さない下書きと送信前チェック
FINAL CHECK
数字・固有名詞・判断

何が変わったのか

OpenAIは2026年8月27日、ChatGPTのTemporary Chat(以下、一時チャット)について、開始時にパーソナライズするかを選べる操作を案内しました。パーソナライズを選んだ一時チャットでは、既存のメモリ、カスタム指示、プラグインを参照して応答を整えられます。一方で、その会話が一時のままである限り、新しいメモリは作られず、履歴にも表示されません。

これは「情報を何でも安全に入れられる機能」ではありません。会話は安全目的で最大30日保管されることがあり、プラグインやGPTの外部アクションを使えばデータは第三者に渡ります。また、会話を保存すると通常チャットに変わり、アカウントのパーソナライズとデータ設定が適用されます。便利さは、普段の出力形式を保ちながら、単発の下書きを履歴に積み上げない点にあります。

誰のどんな作業に効くか

  • 営業:公開済みの製品情報だけで、初回問い合わせへの返信案を所定の文体で作る
  • 人事:個人を特定しない募集要件から、面接案内や質問のたたき台を作る
  • 企画:未確定のアイデアを、普段使う「目的・対象・選択肢・次の判断」の型で整理する

通常チャットで続けるほど便利になる一方、後で探す必要のない試作も履歴に混ざります。一時チャットは、単発の文章を整えたいが、仕事の履歴や次の会話に文脈を持ち込みたくない場面に向いています。顧客名、候補者名、連絡先、未公開の価格、契約内容、健康情報などを隠すための代替手段ではありません。

始める前に決める:2つのモード

選択使われるもの向く場面注意点
非パーソナライズメモリ・カスタム指示・プラグインを使わない白紙から考えたい単発メモ普段の文体や出力の型は自分でプロンプトに書く
パーソナライズ既存のメモリ・カスタム指示・プラグインを使える会社固有ではない出力の型を毎回そろえたい下書き外部プラグインに渡る可能性があるため、使うプラグインを確認する

開始後にこの選択は変更できません。今回の例では、カスタム指示に「結論→理由→確認事項」のような一般的な出力形式だけが登録されている場合に、パーソナライズを選びます。指示に社内ルールや固有名詞が含まれるなら、先に見直すか、非パーソナライズを選びます。

8分で試す:問い合わせ返信を下書きにする

Step 1:元の依頼を一般化する

メールを丸ごと貼り付けず、必要な判断材料だけを抜き出します。例えば「業種」「検討している課題」「公開済みの提供内容」「返信で確認したいこと」の4項目です。人名や会社名は「見込み客」、金額は「条件確認が必要」と置き換えます。実在の顧客情報を伏せても、組み合わせで特定できる数字や事情が残らないかを確認してください。

Step 2:新規チャットでTemporaryを選び、モードを決める

  1. ChatGPTで新規チャットを開き、右上のTemporaryを選びます。
  2. 開始前に、非パーソナライズかパーソナライズかを選びます。
  3. プラグインを使う予定がなければ、パーソナライズを選んでもプラグインは使わずに進めます。使う場合は、接続先と渡る情報を確認してからにします。

ワークスペースやアカウントの制限は個別の選択より優先します。ボタンや選択肢が見えない場合は、何度もデータを入力し直さず、プラン・管理者設定・段階的提供の状況を確認します。

Step 3:出力を「送れる文」ではなく「確認する下書き」として作る

0回コピー
次の一般化した情報だけを使って、初回問い合わせへの返信の下書きを作ってください。

目的:相手の課題を確認し、次の打ち合わせ候補につなげる
相手:見込み客(氏名・会社名は書かない)
課題:問い合わせ対応の抜け漏れを減らしたい
公開済みの提供内容:導入前の業務整理と運用設計を支援する
確認したいこと:現在の手順、対象人数、開始希望時期

制約:
- 事実として確認できない効果、価格、導入実績、対応範囲は書かない
- 150〜220字、件名案1つ、本文、確認事項3つの順にする
- 固有名詞・個人情報・未公開情報を補わない
- 最後に「人が確認する項目」を3つ箇条書きにする

生成文は送信せず、まず下書きとしてコピーします。ChatGPTがもっともらしい事例、日程、製品の対応範囲を補うことがあります。原本の公開資料と自分のメモを正として、事実・約束・宛先を人が差し替えます。

送信前の45秒チェック

次の順番で確認します
  1. 事実:製品名、対応範囲、数字、日程、導入実績が、公開済み資料または承認済みの原本と一致するか
  2. 個人情報:氏名、メールアドレス、会社名、固有の事情を、宛先と本文へ人が正しく反映したか。不要な情報を残していないか
  3. 約束:価格、納期、法的・採用上の判断を、AIの表現だけで確定していないか
  4. 保存:この会話を今後も参照する必要が本当にあるか。保存するなら通常チャットになることを理解したか

返信案だけが必要なら、完成文を承認済みのメールシステムへ貼り付け、宛先と署名を人が確認して送ります。一時チャットの中で外部アクションにメール送信を任せる運用は、最初の試行には向きません。

限界とリスク

  • 一時チャットは履歴に表示されず、モデル改善にも使われませんが、OpenAIは安全目的で最大30日コピーを保管する場合があると案内しています。「直ちに全て消える」とは考えません。
  • 保存すると通常チャットへ変換されます。保存後はアカウントのメモリ、パーソナライズ、モデル改善の設定に従うため、保存前に必要性を再確認します。
  • パーソナライズした一時チャットではプラグインが使えます。GPTの外部アクションや第三者プラグインへ送られたデータは、その受け手のプライバシーポリシーに従います。最小限の情報にして、信頼できる接続先だけを使います。
  • メモリを使わない設定でも、稀な高リスク場面では安全・セキュリティのために限定的な過去情報が使われる場合があります。機密案件の処理可否は、自組織の規程と管理者の設定で判断してください。

まとめ

新しい一時チャットの選択肢は、「普段の出力の型」を使うか、「完全に白紙」で始めるかを単発の下書きごとに分けられる点が実務的です。まずは公開済み情報だけを一般化して入力し、外部プラグインを使わず、生成物を人が確認する小さな運用から始めてください。保存は便利ですが、会話の扱いが通常チャットへ切り替わる判断でもあります。

出典・確認日

上記の一次情報を2026年9月5日に確認しました。機能の表示、利用可能なプラン、ワークスペースの制限は変わることがあります。業務で使う前に、実際のアカウント画面と社内規程を確認してください。